Googleブックスとオンデマンド書籍

 今から5年ちょっと前に「オンデマンド書籍」なるサービスの存在を知りました。絶版状態にある書籍をデジタルで読み取り、注文が入ってからそれをプリントアウトして書籍として装丁し、もともと販売されていた状態にできるだけ近づけて販売するというサービスです。値段はもとの書籍の価格よりも2倍ほどするようですが、絶版状態の本が古書市場で数倍〜十数倍することを考えればむしろ安いといっていいでしょう。

●参照日記
   http://d.hatena.ne.jp/SASGSG9/20040702
   http://d.hatena.ne.jp/SASGSG9/20080225


 オンデマンド書籍の場合、最初の段階では本をデジタル化しているわけですが、顧客の手に渡る時点では完全にアナログ化されているわけで、違法コピーが広く出回る危険は低減されます(なくなるわけではない)
一方、Googleが強引に推し進めようとしている書籍のデジタル化は、Googleのやっていること自体が非常にグレー(ほぼブラック)な部分があり、著作権者が怒るのも無理はないでしょう。しかしながら長期に渡って絶版状態が続いている書籍については、Googelに任せてしまったほうがいいのではないかとも思えます。
今後これらの動きがどうなるのかによって、いわゆる古書市場がビジネスとして成り立たなくなるような状況も生まれてきそうです。もっとも重要なのは、多くの人にとって価値のある本を、それを読みたい人が適正な価格で購入できることです。これが実現するように各業界が努力して欲しいものです。


今日の動画
  ●Twenty 4 Seven - Take Me Away  http://www.youtube.com/watch?v=TCriMxXj7Zo