駒井家住宅 駒井卓・静江記念館 京都市
しばらく前から、建築物への興味が増してきた。寺社仏閣のような建築物は今後も長きにわたって残っていくだろうし、見学できなくなることも少ない。
一方、個人の住居として使われるような戸建て住宅などは、経年劣化のため取り壊されてしまったり、人が住まなくなったために見学が不可能になったりする。
見学可能なところは今のうちにできるだけ見ておこうということで、今回は京都行きのついでに表題の住宅を見てきた。
●参照URL
http://www.national-trust.or.jp/protection/index.php?c=protection_view&pk=1490651710
https://www.facebook.com/events/353793978362735/
普段は金曜・土曜のみ一般公開となっているが、4月と5月には短期間ながらも特別公開日がもうけられている(上記フェイスブックを参照)。
4/2(月)に見学に行ったのであるが、早い時間帯であったためほぼ一人だけで館内を見学できた。
もともと普通の住居であるため、門を通って玄関に行き、玄関で靴を脱ぐ。靴箱はないのでスノコの横に靴はそろえて置いておく。廊下に並べてあるスリッパを履いてまっすぐリビングへ入ると左手に受付がある。誰もいなければ声をかけるか、玄関に置いてあるベル(押すとチーンと鳴るやつ)を鳴らせば人が出てきてくれる。
ボランティアの方が数名いるので、まずは説明を受けながら全体を見て回る。人によって説明のポイントが多少違っているようなので、あらかじめネットの情報をなるべくたくさん調べておき、自分が見たい箇所を把握しておいたほうがいいだろう。
一通り説明を聞き終わってから持参したデジカメ(Lumix LX7)で写真を撮っていく(室内・外観ともに写真撮影は可能であるが、三脚の使用は禁止とのこと)。
一眼レフも持参していたのであるが、F値が小さくレンズ交換不要で広角も撮影できるLX7を使用したのは正解であった。
1階に和室があり、ここだけはスリッパを脱いで靴下で入る。穴の開いた靴下を履いていかないよう注意したいところだ。
座ってはいけない椅子にはそのように書かれているし、触ってはいけない物にも同じように掲示がなされている。入ってはいけないところはロープで仕切られているので、それらの表示を見落とさないようにしたい。
また、敷居や畳の縁を踏まないようにするのは当然のことである。
2階へと上がる階段はさすがヴォーリズ建築といったデザインであるが、見た目だけではない。生前、駒井静江さんは自宅にいるときは和服をお召しだったようで、和服でも上り下りがしやすいよう設計されているとのことだった。
2階には寝室・駒井先生の書斎がある。蔵書はそのまま残されているようで、作り付けの書棚に収められていた。ただ、紫外線対策のために赤いカーテンがかかっており、そのためかホワイトバランスを調整してもかなり赤みがかった写真しか撮れなかった。
寝室とつながったサンルームからは、大文字山が見える。ロッキングチェアが置いてあり、係の人に促されて座ってみたが、送り火を見るには特等席といったところだ。
白川疎水のすぐ横に位置する立地は、実に閑静で観光客もほとんどいない。銀閣寺や修学院方面あたりを観光するなら、この駒井家住宅の見学もおすすめしたい。
■今日の動画
U.D.O. - I Give As Good As I Get (official clip, 2011) AFM Records