4ヶ月ぶりの登山 御在所岳 本谷ー表道
前回は5月下旬頃に同じルートを登ったのだが、まさかその数日後に入院からがん宣告に至るとは思いもよらなかった。2回目の40日におよぶ入院中には治療に支障をきたさない範囲で積極的に病院内の散歩をしていた。上下の移動ではほとんど階段を使い、階段を降りるときには1段飛ばした状態でゆっくりと動作することで大腿四頭筋に伸張性収縮という大きな負荷をかけるようにした。そのため足の筋力はそれほど落ちることはなかったと思われる(むしろ退院後のほうが運動量が減った)。
退院してから1ヶ月以上登山に行かなかった理由は、ヤマビルを恐れたからである。夏場に鈴鹿の山へ登る場合はヤマビルに吸血されることを覚悟しなければならない。抗がん剤治療によって血小板が減った状態でもしもヤマビルの被害にあったとすると、血が止まらなくなると考えたのである(普通の健康状態の人でもなかなか止まらない)。
ようやく朝晩が涼しくなってきたのでそろそろ大丈夫かということで本日行ってきたのである。
本谷ルートはこれまで十数回登っているのでルートは完全に覚えている。しかしこの夏にはけっこう降雨が多かったため、地形の変化やこれまで安全だった部分での落石などに気をつけるようにした。実際、今まで見たことがなかった流木があったり、水の流れで土が流されたりして若干変化のある部分も見られた。特に大黒岩直下をよじ登る部分は要注意。以前は比較的しっかりしていた木の根の手がかりがグラグラになっていた。さすがにこの部分は設置されているロープをつかまないとあがれない。
気温は早朝でも思ったほど下がっていなかった。しかし、かなりきつい北風が吹いていたため汗はそれほどかかずにすんだ。大黒岩でいっぷくするときには風でバランスを崩すのを心配するほどの強風であった。
下りは表道であるが、こっちも多少変化があった。アルミのはしごがかけられている部分は特に注意が必要。5月まではしっかり固定されていたのが、現在はかろうじて固定されている程度の状態になっている。はしごの上部に大きめの石を2個置くことでなんとか固定されていたが、この石が不安定であるため落石が起きる可能性もある。
本谷は死亡事故や遭難事故も多いルートであるため、安易に登ることは避けて欲しい。私は必ずヘルメットを装着して登っているが、絶対にヘルメットはかぶるべきだと思う。
■今日の動画
ERIC DOLPHY, Miss Ann
https://www.youtube.com/watch?v=Ta8FdXq52Jw