行動記録と検索

 私の部屋にあるスチール製の本棚4本(大阪にいるときは7本でした)。中身は書籍と袋ファイル、それに大量のビデオテープなのでありますが、本棚の上にはなぜか靴箱が数個置いてあります。
その中身は靴ではなく、システムダイアリーの過去リフィルなのであります。


■アナログデータの欠点

 この写真はシステムダイアリーの「24時間ダイヤリー」。日付を見ると1991年となっています。この頃の24時間ダイヤリーの使い方は、予定を記入するのではなくて、ひたすら行動記録を記入していました(現在は全く逆)
見たテレビや映画のタイトル名、読んだ本のタイトルとページ数。読書に費やした時間とページ数を1日ごとに集計し、「月間応用リフィル」に転記して月間の読書時間とページ数をさらに集計しておりました。
これらの古いリフィルはすべて靴箱やナラコム製のプラケースに保存してあります。さすがに20年近く前の用紙は古びてきましたが、用紙がぼろぼろになるようなことはまったくありません。


しかしながら、この膨大な量の記録から必要な情報を見つけ出すのは困難です。だいたいの時期を見当付けてから1枚1枚記録を見ていくことになるのですが、悪筆であることも手伝って見つけることはかなり難しいです。
重要事項には索引を作るという手法もあるようですが、その時点では重要だと思わなかったことが、のちのち重要性を帯びることも多々ありますので、完全な解決策とはなりません。
そのような状況のなか、私が最終的に出した結論というのは、記録を付けるのはデジタルにすべきだということでした。


上記の写真右側に写っているのが、愛用しているHP200LXです。VZエディタで2000年の日記ファイルを表示させています。

さて、200LXのようにデジタルで記録している文字は、すべて一瞬で検索することが可能です。200LX上でGrep検索することもできますし、レッツノートにバックアップ保存しているファイルからもGrep検索可能です。
そのためどんな些細なことでも、重要度などはまったく考えずにどんどん記録していけます。
入力中に思いついたことなども、続けてどんどん入力していきます。必要があれば別のファイルにコピペすればいいですし、検索機能を使えばすぐに探し出せるわけですからそのままそのファイルに記録しておいてもかまわないわけです。

もちろんアナログでメモを取ることも当然ありますが、最終的には検索可能なデジタルへと記録します。図解などが入っている場合はスキャンするか、そのまま袋ファイルに放り込むかするわけですが、そのときもデジタルのメモ書きにその所在を入力して、検索可能な状態にしておきます。
先日紹介したTreo680でのメモ取りの説明で、「保存場所」の項目が設けてあったのはこのようなアナログ記録の保管場所を示しているのです。


●参照書籍

トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦〈2〉セクシープロジェクトで差をつけろ! (トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦 (2))
トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦〈2〉セクシープロジェクトで差をつけろ! (トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦 (2))Tom Peters 仁平 和夫

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10年近く前に書かれた本です。「馬鹿はメモをとらない」という章でメモをとることの重要性が強調されています。

以下は、ジョーダン・アヤン「Aha!」からの引用である。


 発明家のトーマス・エジソンベンジャミン・フランクリンレオナルド・ダ・ヴィンチから、作家のヴァージニア・ウルフ、学者のカール・ユングチャールズ・ダーウィンに至るまで、創造的にものを考える人はすべて、日記やノートを手元に置いて、ひらめいたことをつねに書き留めていた。こうした人たちは、長い間に蓄積された互いに関連のない情報や概念を結びつけることから、しばしば新しい発想が生まれることを知っていた。アイデアを雲散霧消させず、それをふくらませていく唯一効果的な方法は、思いついたらすぐに書き留めることである……。

 どんな書き方をしてもいいが、日記をつける意欲を損なうもっとも確実な方法は、つまらない決まりや方針をつくることだ。たとえば、毎日書かなければ意味がないとか、ちゃんとした文章を書かなければいけないとか。そういうものは百害あって一利なしである……。