モック以前

 すっかり手になじんでいるTreo680ですが、ひとつだけ致命的な難点があります。そう、携帯電話として通話ができないことであります。
メールの送受信やウェブブラウジング(結構制限あり)は行えますが、通話ができないのではもはや電話ではございません。ああ、ございません。

携帯電話として運用しているauの東芝端末は、Bluetooth搭載でそれなりには使えます。しかし、「通話録音」を手軽にできないことが問題です。ICレコーダーと通話録音専用有線ヘッドセットを使えばなんとか録音は可能ですが、Bluetoothヘッドセットを使った場合は録音不可能です。
データ通信専用として使っているS11HT(イーモンスター)で通話録音ができないか試したこともありますが、WindowsMobile用の通話録音ソフトはいずれもダメ・・・。ソフトと端末の相性問題なども多いようですし、何よりもWindowsMobile自体が私の体に合わないのが致命的です。


 残るはNOKIAを筆頭とするsymbianOSと、カナディアンバックブリーカー端末の二つのみ。ざっと調べたところ、symbianにも録音ソフトがいくつかあるようですが、Bluetoothヘッドセット使用時にも録音可能かどうかは不明。
カナディアンのほうもソフトはあるようですが、実力は未知数。

あっ、りんご屋携帯のことを忘れてました。でもあれはちょっと・・なので却下!(週刊アスキー先週号の「電脳なをさん」参照)


 そんなこんなでとりあえず以下のようになりました。


右の3つはモックではありません。写真を紙に印刷して、段ボールにのりで貼り付けた特殊工作です。
この工作により、カナディアンは片手操作がきついことがよく分かりました。
残りの2つは片手打ちも問題ないようです。
私の体には、このタイプの端末がもっとも合っているようです。palmOSのTreoさえ使えれば、こんなバカなことをしなくても済むのですけど。

 この頃、ロブはジェフに「あるプレゼント」をしている。それは、彼が孤独な戦いの中で開発をしている「予定表」ソフトなど、開発中のソフトのインターフェースの具体的なイメージを、小さな紙にプリントアウトしたものだった。
 これを貰ったジェフは大喜びで、未来のマシンの大きさに削った木片に貼り付けた。そうして、その木片を左手で握り、右手には入力用のペンをイメージした木製のペンを握りしめた。もともとジェフは、この木片と鉛筆のセットを、グラフィティの開発以来手放すことはなかったが、この日以降は、会社にいる間はほとんど常に持ち歩くようになった。
 しかもジェフは、まるでそれが電気仕掛けのマシンであるかのように、何かあるたびにそのセットを取り出して、そこに何かを書き込んだりした。座っている時、立っている時、歩いている時、彼はあらゆるシチュエーションでそれを試した。彼にとってそれは、未来のマシンのユーザービリティ(使い勝手)を試すための具体的な実験だったのだが、周囲から見るとそれはあまりにも異様な光景だった。


Project Palm 1 誕生 ジェフ・ホーキンスPalmOS 伊藤正宏著