ドイツの国民的英雄 SCORPIONS

 先日LOUDNESSについて書きました。彼らが1985年に発表したアルバム「THUNDER IN THE EAST」は、米国ビルボードのアルバムチャートで74位にランクイン。いわゆる一発屋というかたちでこのランク以上までいった日本のアーティストはいますが、ラウドネスはその後発表したアルバムも100位以内に入っていますので一発屋とは違います。
 やはり米国の市場というのはそれだけ層も厚く、厳しいということでありましょう。なかなか米国外のバンドが食い込んでいくことは難しかったりするのです。


 日本以外のロックバンドで米国市場にて成功した例というのはいくつかあるのですが、その中で私が一番好きなバンドを紹介したいと思います。


■蠍団
 SCORPIONS、つまるところ蠍団!このバンドもCD普及前から聴いていたため、アナログレコードを何枚も所有しています。
初期の頃は全体的にちょっと暗く、いかにもドイツっぽいマイナーな曲が多かったです。ところが1980年代に入る頃、リードギタリストが交代した頃からそのサウンドが非常にアメリカナイズされて行きました。その結果、アメリカ市場ではビルボードのアルバムチャートで10位以内に入るという偉業も達成しました。

ドイツ本国では、2000年の万博でテーマソングを担当するなど、非常に知名度が高いです。一方日本ではロックを聴く人、とくにヘヴィメタルを聴く人が少ないため、知っている人の方がはるかに少ないでしょう。是非とも彼らの曲、とくに美しいバラードなどをじっくり聴いて頂きたいと思います。


Scorpions - No One Like You  http://www.youtube.com/watch?v=TCmCXoLieC8
 アルバム「Blackout」に納められている曲ですが、この動画ではライブ版になってます。来日したときの映像で編集されていますが、おそらく1985年あたりでしょう。
ビルボードのシングルチャートで1位という偉業を達成。アルバムも10位に入りました。


Scorpions - Hell Cat  http://www.youtube.com/watch?v=wk_J95uqK24
 この曲はアメリカで成功するもっと前のもの。オリジナルのアルバムジャケットは欧米で発禁になりました。彼らのアルバムジャケットは、その多くが欧米で発禁処分になり差し替えられてしまうのですが、日本ではオリジナルのまま発売されていました。
これは私が初めて聴いたスコーピオンズの曲でした。往年のファンは、「昔のスコーピオンズ」と称して、このような曲を好むことが多いです(私もどちらかといえばそうです)


Scorpions - Still Loving You  http://www.youtube.com/watch?v=VmjZDmWEUzk
 彼らのアルバムには必ずバラードが入っているのですが、その中でもこの曲はヘヴィメタルのバラードとして一番いい曲だと思います。
 この曲が納められているアルバム「Love at First Sting」はビルボードのアルバムチャートで6位に入りました。