モバイル用パソコン

 以前一人暮らしをしていたころに愛用していた留守電機能付きの電話機がありました。
ビクターが10年以上前に発売した「ミニでん TN−DJ55」という機種です。
法律の規制をぎりぎりクリアするような恐ろしくマニアックな機能を盛り込み、異常とも言える高いユーザビリティを有していました。
ミニでんシリーズはこの機種以降も後継機が数機種販売されていったのですが、DJ55に搭載されていた便利機能が省かれたりしました。代わりに余計な機能が追加されていたりして、総合的にはDJ55よりも劣る製品しか作られなかったのです(後年、ビクターは電話市場から撤退)

 電話機に限らず、ユーザーのニーズを読み誤って、本当にユーザーが欲しがっているものからどんどん乖離した製品ができてしまう例は枚挙にいとまがありません。これはモバイルパソコンについても同様であります。


■名機HP200LX
 10年以上前に購入した200LXですが、いまだにメイン機種として使い続けています。現在の使用目的はテキスト入力と「タグスケ」によるタスク管理のみ。
メインである理由は、電源ボタンを押した瞬間にサスペンドし、同じく瞬間にサスペンドから復帰できることにあります。
もうひとつは単三電池2本で、長期間(長時間ではない!)使用できること。現在発売されているWindows機(はたまたWindows Mobile機でさえも)は、バッテリーの持ちは時間単位で語られます。しかし、200LXは週単位(日単位ではない!)です。



1995年に放送された「にっぽん会社物語 ミドルの寒い春 課長が消える日」という番組で、横河ヒューレットパッカード(当時)が取り上げられていました。番組の趣旨は、当時はやりだしていた中間管理職不要論について。焦点はその部分にあったわけですが、当時オアシスポケット3を愛用していた私にとってはそんなことはどうでもよかったのです。私の目は横河ヒューレットパッカードの社員たちが使っている、HP200LXに釘付けになっていたからでした。
私が入手したのはその数年後だったのですが、その後しばらくして200LXは製造中止となってしまったのです。
hpが200LXの後継機として残したのは、充電池駆動のWindowsCE機。サスペンドのスピードはまだしも、電池の持ちが数週間から数時間のレベルに落ちてしまったことは致命的でした。
結果的に、多くの200LXユーザーはそのまま200LXを使い続けることになったのです。
そして現在もなお、テキスト入力マシンとして200LXを上回るパソコン(断じてPDAではない!)は登場していません(未来永劫無理やな・・)


レッツノートRシリーズ
 テキスト入力以外の作業に関して、200LXにこだわるのは愚の骨頂であります。
一定レベル以上の情報量を処理するには、Windows Mobile機を使うことも無理があります。
そうなると選択肢はWindows搭載機種に絞られます(Windowsユーザーの場合)
外出先に持ち出すためのモバイル用ノートパソコンとなると、さらに選択肢は少なくなります。


4年前に購入したレッツノートR3ですが、まともに作業ができる画面の大きさとしては最小で、持ち歩きに支障をきたさない大きさとしては最大でした。
自宅では外付けキーボード、マウス、HD,DVDドライブを接続。19インチ液晶モニタを接続してデュアルディスプレイにして使用するので、お家でもお外でもメインマシンとなっていました。
この4年間で増設メモリとHDが天に召されましたが、増設メモリを買い換え、HDは標準の40GBから120GBへと換装しつつ寿命を延ばしてきました。
仕事の関係で、今後は常にノートパソコンを持ち歩くことになるので、このR3を使い続けることは危険が大きいと判断(トラブル可能性が高そう)


 そこで購入したのが、レッツノートR5。現行の最新機種であるR8ではなく、あくまでR5。なぜなら、Rシリーズではバッテリの持ちが最長の11時間だからです。
OSもXP Proですし、R3と部品の互換性もそこそこあるので、R3を部品取り用として引退させることも可能です。
HDが標準で60GBしかないのが難点。これについては160GBまたは250GBのHDに換装するか、128GBのSSDに交換してゼロスピンドルにしてしまうかを比較検討中です。
メモリに関しては1GBを増設して、トータル1.5GBにしてあります。
来月からの本格始動に向けて、今週中に環境を構築しておきたいと思います。