1年ぶりに夜間行軍


 今日は大気がけっこう澄んでいたので、夕焼けでも撮影しようとお山に登ることに急遽決定。
「FoxFury Performance OutDoor UPGRADE」を使うのは久しぶりだったため、単3電池4本を入れて点灯テストを実施。これ以外には「FENIX L1T」と「FENIX LD20」(これは常時携行)をバックアップ用および自転車用としてザックに入れておきます。


 記録システムは登山・ツーリングのときだけ使っているモレスキン スクエアードポケット。5.11 Tactical Pro Pantsのバックポケットには筆記用のエアプレスを差しておきます。


 山のふもとで腸脛靱帯炎予防用のストレッチ(足を伸ばしたままクロスさせて前屈)を入念に行ってから登り始めました。標高が低いため頂上まではそれほど時間はかからないのですが、自宅を出るのが遅かったため太陽が沈んだ直後に頂上に到達する結果になりました。


 夕焼けはそれほどでもなかったですが、誰もいない山頂で刻々と夜の帳が降りていくのを眺めるのは実にこころが安らぎます。今後も折を見て夜間行軍を兼ねての写真撮影をしようかと思います。

 ゆっくりしなければならない。田園を行く古い列車や黒衣をまとった農婦のように。徒歩で進み、世界が魔法の力によって開かれるのを目の当たりにする人のように。なぜなら、歩くとは本のページをめくることなのに、急いでいるときには本の表紙にしか目を留めることがないから。ゆっくりしなければならない。これまでにたどってきた道を眺めるために立ち止まることを愛で、メランコリーのように手足の力が疲労によって奪われるのを感じ、進むべき道を行き当たりばったりに決める人々の甘美なアナーキーをうらやまなければならない。
 自分の道を行くことを、静寂のなかで一人じっと待つことを、そして時にはポケットのなかに自分の手だけしかないことの愉しみを、学ばなければならない。ゆっくり歩むとは、車で犬を轢かないで、道で出会った犬と遊ぶことであり、木々や曲がり角、電柱などに名前をつけ、ベンチを見つけることであり、水面に浮き上がる泡のように道行くままあふれ出し、あまりに強すぎれば破裂して空に混じる、そんな想念を自身のうちに持つこと。それは不随意の思考、計画性のない思考、目的と意志の結果ではなく必然的かつ必要な思考、精神と世界との調和からおのずから浮かび上がってくる思考を呼び覚ますことである。


  フランコカッサーノ 「南の思想」 p22

南の思想-地中海的思考への誘い (講談社選書メチエ)
南の思想-地中海的思考への誘い (講談社選書メチエ)F. カッサーノ F. ランベッリ

講談社 2006-07-11
売り上げランキング : 39892


Amazonで詳しく見る
by G-Tools