クローズアップ現代 「なぜ私たちが法廷に〜裁判員制度の意義を問う」

 昨日の放送でした。5/21からいよいよ始まる裁判員制度ですが、現時点での導入はどう考えても時期尚早。というより、教育・社会への啓蒙の段階を完全にすっ飛ばしたまま始まってしまう感がひじょうに強いです。

 番組の中でインタビューを受けていた裁判員の男性も言ってました「えん罪」の可能性。私もこれが一番怖いと思います。しょせん人間が生み出した司法制度ですので、どうやってもえん罪というのは無くならないでしょう。その状況のまま裁判員制度を実施すればどうなるか。番組中で作家の夏樹静子さんが「検察側がきちんと有罪の立証ができているかを見極めればいい」と言ってましたが、そもそも素人目にそんな判断が正しくできるのでしょうか?過去のえん罪事件を見れば「どう見ても有罪としか思えない」まま有罪になったものもあるわけで、それらの事件は専門家が間違って判断していたわけです。
もしある裁判で裁判員が死刑判決でも出して、それが後にえん罪だったと分かった場合、その判決を下した裁判員のなかには大変なショックを受ける人も出てくるのではないかと思ったりします(死刑が執行されてしまったら取り返しがつかない)


アメリカの陪審員制度
 昔ずっと見ていた海外ドラマ「L.A. LAW 七人の弁護士」。番組中では3つか4つの裁判がパラレルに進行していき、それぞれの裁判では最後に陪審員の判決読み上げがありました。ただし、このドラマでは陪審員が話し合っている様子が描かれることはありませんでした。
他のドラマや映画などでも、いざ探すとなると陪審員を主題にした映画というのはほとんどありません。その点で「十二人の怒れる男」は例外的なものなのかもしれません。

  ●参照URL  http://d.hatena.ne.jp/SASGSG9/20040509