行動食と「ひだる神」

 登山ではかなりのカロリーを消費するため、こまめなエネルギー補給が欠かせません。エネルギー補給を怠ると途中で一歩も動けなくなる「ハンガーノック」(シャリバテ)という状態に陥ります。先人はこれを「ひだる神」と呼んでいました。
そうならないためには早め早めのエネルギー補給が大切です。朝昼晩の食事以外に持参する「行動食」を小休止のときや、場合によっては歩きながら摂取するわけです。

何を行動食にするのかは人によって好みがあるのですが、私の場合はチョコレートをかならず取り入れています。そのチョコレートですが、気温が低い季節は気をつかう必要はありません。いつでもおいしくいただけます。しかし気温が高くなってくると気をつけねばなりません。


昨日の山行でグリコの「ポッキー」を持って行きました。登山の前半では特に問題なく食べることができたのですが、昼食のホットサンドを食べてからの帰り道で悲劇は起こりました。けっこうハードな上り下りを繰り返すルートだったのですが、最後の急な登り(周りの木をつかみながらでないときつい)を登り切ったところで立ったまま一服。水を飲んでからポッキー(1箱に2袋入り)を食べようと、1袋の封を切りました。ところが袋からポッキーを取り出すことができません。よく見ると20本近くあるポッキーのチョコレートが溶解し、それぞれのチョコレートが一体と化した結果「一塊のポッキー」となっていたのであります。袋を慎重に全開させてその塊を取り出し、いっきにそれを食べたのでした。口いっぱいほおばってバリボリやっていると、私のすぐ左手の地面をガサゴソなにかが動きました。見るとそれは体長70cmほどのヘビ。元SASのベア・グリルズであればそのヘビを捕まえて生でガリガリ食べるところでしょうが、そのときの私にはとてもその気は起きなかったです。
やっぱり山に持って行くチョコレートは「m&m」に限りますです。


●参照URL
  Born Survivor - Rhino Beetle Larvae
   https://www.youtube.com/watch?v=Uj9CysSSsps
※この動画は虫がきらいな人は絶対に見ないでください。