「障害をさらけ出した番組の勇気」ニューズウィーク日本語版記事

●URL
   http://www.newsweekjapan.jp/joyce/2016/05/post-107.php


 上記の記事で取り上げられている障害とは「トゥレット症候群」である。以前このブログでも書いた障害であるが、1000人に1人の割合で発症するとされている。そのためこの障害を持った人を見かけることもそれほどまれなことではない。


 数年前にとある小売店で見かけた男性もそうだった。詳しくは書かないが、接客の時にトゥレット症候群に見られる動作と言葉が出ていた。その男性が他の客を接客中にその症状に気づいた私は特異なこととは思わなかったのであるが、トゥレット症候群のことを知らない人からすると大きな違和感を持つような状況と言えた。
 その症状からトゥレット症候群の人を接客業で見かけることはあまりないと思う。私もその男性をそこで見かけたのはそのときだけであり、残念ながら何らかの配置転換がされてしまったようであった。
 この障害に対する認識が社会にもっと広まれば、幅広い職種への就業もできるようになるのではないかと思うのである。


■参照動画

 ●Tourettes Syndrome documentary
   https://www.youtube.com/watch?v=HOYaOvyPwr4
 ニューズウィークの記事で取り上げられている男性と、そのほか2名の方を追ったドキュメンタリー。


 ●Tourette's Syndrome - Life With Tourette's
   https://www.youtube.com/watch?v=jYRa-fpNonY
 こちらの映像では男性以外に女性二人を取り上げている。


■参照日記
  http://d.hatena.ne.jp/SASGSG9/20120721


■参照書籍

火星の人類学者―脳神経科医と7人の奇妙な患者 (ハヤカワ文庫NF)
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 トゥレット症候群の表層に現れる症状だけではなく、内面的なものも詳しく解説されている。トゥレット症候群以外の項目についてもたいへん興味深い内容なので是非一読をお勧めしたい。ちなみに書籍のタイトルである「火星の人類学者」とはテンプル・グランディンのことである。

ベネット博士は空港まで出迎えてくれた。博士の歓迎ぶりは奇妙だった。飛んだり跳ねたりのチックと、あいさつの身振りが混じり合うトゥレット症候群特有の動作である。彼はわたしの荷物をつかむと、スキップするような妙な足取りで、五歩ごとになにか拾いでもするように地面に手をつきながら、車に向かった。

 火星の人類学者 p120