スズメバチのおもひで

 スズメバチの生態を詳しく知らない人は彼らをけっこう軽視していたりするのですが、知れば知るほど恐ろしいのがスズメバチであります(特にオオスズメバチ

●参照URL  wikipedia スズメバチ  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%BA%E3%83%A1%E3%83%90%E3%83%81
(しばらく見ないうちに情報がかなり充実しています。ただし裏の取れていない情報も含まれるためあくまで参考資料として読む必要あり)


 思えばスズメバチと初めて闘ったのは小学3年生の頃でした。当時住んでいた会社の社宅(一戸建て)に垣根があったのですが、知らないうちにここにドッジボールかバレーボールくらいのスズメバチの巣ができあがっていたのです。そのころはスズメバチの恐ろしさを知らなかったため、兄貴を含む近所の子供たちといっしょに石を投げつけたり、ホースで放水したりとやりたい放題やってました。そんななか、仲間の一人が顔面を刺される事態に。幸い命に別状はなく回復したわけですが、子供たちも周りの大人もあまり深刻にはとらえていませんでした。
 こちらの攻撃もあまりこたえないようでしばらく放置。そんなある日、私は一人で物干し竿を使いスズメバチの巣をつついてみました。何度かつついていると頭の上で「ブーーン」とでっかい羽音が・・・。見上げるとスズメバチが一匹ホバリングしています。物干し竿を放り出して慌てて家の中へ逃げ込み難を逃れました。


 また別の日、垣根の表側から子供部隊が巣に向かって投石攻撃を加えていたときのことです。たまたま近所のおばさんが通りかかり、タイミング良く巣に石が命中。巣から飛び出してきたスズメバチの大群がおばさんの髪の毛(いわゆるボブ刈り)に突撃していきました。幸いおばさんは刺されなかったのですが、私たちはおばさんにこっぴどく説教されるはめに・・・。


 もはや打つ手はないかに思えたある日のこと、通りがかりのおっさんがこちらの窮状に気付き、「ゴム手袋と殺虫剤のスプレーを持ってきて」と一言。たったこれだけの装備でスズメバチに立ち向かい、ものの数分で垣根からでっかい巣を取り除いてしまったのです。たき火で巣を焼くように言い残しておっさんは立ち去ったのでありました。


■山中での遭遇
 前記の経験以降はスズメバチとはあまり接触はありませんでした。彼らの生態を詳しく知ったことで、あらかじめ回避するようになったからです。しかし彼らから完全に逃れることはできませんでした。

 私もすっかりおっさんになったころ、セロー(オフロードオートバイ)で山の中を走っておりました。林道はもはや走り尽くしておもしろくなかったため、そのころは廃道を探して走るようになっていたのです。古本屋で何年も前の登山地図を買い、それを最新のものと比較します。昔の地図には描かれている道が新しい地図では消えている。つまり通れる道ではなくなっている=廃道というわけです。
あるときこれらの地図をもって山の中に入りそのルートをセローでたどっていったときのことです。ある地点で道が二つにわかれました。道と言ってもほとんど沢になりかかっているようなルートだったので、エンジンを止めてマシンを降り、それぞれのルートの奥がどうなっているのかをうかがっていました。するとそこに「ブーーン」と警告羽音を鳴らしながらスズメバチが一匹飛んできたのです。とりあえずその場で硬直しました。しばらくするとそのスズメバチはセローのシートに止まり、こちらをじっと見つめ始めたのです。この時点では巣がどの位置にあるのかはっきりしないため下手に動くことができません。しばらくすると彼は分かれ道の一方の方向へと飛び去っていきました。エンジンをかけずにセローの向きを元来た方向へと変え、エンジンを始動すると同時にピューッと逃げ帰ったのであります。


■山中での遭遇2
 先の話は兵庫県の山中での話でした。今度は大阪茨木市の山中でのお話。その道は林道ではないのですが、いちおう車が1台ぎりぎり通れるダブルトラック(轍が2本ある)道でした。ただし車が通ることはなく、酔狂なライダーくらいしか走らないような道。私のお気に入りルートでよく走りにいってたのですが、長雨や強風のあとには木が倒れて道をふさいでいることがたびたびありました。あるとき機嫌良く走っていると前方に倒木が見えました。直径が30cmほどの倒木ですが、セローを倒してくぐらせることもできず、また中途半端な高さで止まってしまっているため乗り越えていくこともできない状況です。しかたがないのでサバイバルキットからワイヤーソー(ワイヤー式のこぎり)を取り出して倒木を切断し始めたのです。
しばらくギコギコやっていると頭上で「ブーーン」と聞き覚えのある音が。とりあえずその場でかたまりゆっくりと視線を向けるとスズメバチが一匹。じりじりとマシンを置いてあるところまで戻り、またもやピューッと逃げ帰りました。
翌週に普通ののこぎり・小型の斧・スズメバチ撃退スプレー・防虫ネットを持参して同じルートに行ったのですが、倒木はすでに除去されてました。


なんか長々と書いてしまいましたが、あらためて振り返るとなんてバカなことをやってるんだろうと反省することしきりであります。が、懲りずにまたやりたいと思います。
おしまい。



今日の動画
  ●Somewhere over the rainbow sarah Vaughan.mov  http://www.youtube.com/watch?v=iAWlgdn37Bo