手帳のデザインは変わらない方がいい

 もうすぐ9月ということで、そろそろ手帳メーカーもスタート位置につくころです。
ほ・ぼ日・手帳は9月1日から販売開始とのことですが、この手帳のいただけないところは「ユーザーの意見を取り入れる」と称して毎年のようにあれこれ手を加えていることではないかと。
サイズや品質、核となるデザインが決まってしまえば、あとはユーザーが勝手に工夫をこらして自分の使いやすいようにしていくのが本来の姿ではないでしょうか。基本デザインはあくまでカスタマイズのための下地であると考えるべきです。デザインが安定していないプロダクトというのは、何年も使い続けるのに不安を感じてしまいます。


 さて前振りが長くなりましたが、私の場合は来年もいつものごとくシステムダイアリーに決定しています。決定するまでもなくこれ以外に選択肢はありえないのであります。
しかしながら、システムダイアリーのHPは相変わらず。なにもHPのコンテンツを現状維持する必要はないのですが・・・。商品によっては多少新しい情報も付け加えられていますが、ナラコムのHPにあったような「誕生秘話」は絶対に掲載すべきです。

よくある意見に、「システムダイアリーのデザインは古くさい」というものがあります。しかし私は古くささはまったく感じません。リフィルによっては使われている色をもっと薄くした方がいいものもあります。ただし、それらのリフィルでもデザインそのものは変更する必要はないと思います。ゴテゴテしていないシンプルなデザインに、ユーザーが使いやすいようにカスタマイズを加えていく。使い方が固まれば、そのユーザーにとっては毎年同じデザインのリフィルが供給されさえすればいいわけです。

毎年のように繰り返される、ひたすら「物欲」に訴えるような商品開発と商業主義にはもういいかげんウンザリです。


「将軍家の御指南役って、偉いんだろうね」
「うむ」
「おらも大きくなったら、柳生様のようになろう」
「そんな小さい望みを持つんじゃない」
「え。……なぜ?」
「富士山をごらん」
「富士山にゃなれないよ」
「あれになろう、これに成ろうと焦心るより、富士のように、黙って、自分を動かないものに作りあげろ。世間へ媚びずに、世間から仰がれるようになれば、自然と自分の値打ちは世の人が決めてくれる」


 吉川英治 宮本武蔵(六)「入城府」より


今日の動画
  ●System of a Down - B.Y.O.B  http://www.youtube.com/watch?v=B3Az7JPZ6ZA