四輪で初のヒヤリ

 オートバイを運転中に、へたをすると死ぬような状況に陥ったことが何度かあります。
たとえば、大阪府箕面市新御堂筋を時速60キロ+αで南下中に、当時乗っていたセローの前輪チューブがバースト。一瞬のうちに前タイヤ左側がリム落ちし、リムがアスファルトにこすれる金属音を聞きながら、片側二車線いっぱいをすべるように二往復してようやく停止しました。
転倒せずに済んだのは、バースト直後に「前ブレーキをかけたら転倒する!」と直感的に判断できたからです。普段からすべりやすい山の斜面などでトライアルのまねごとをしていたので、前輪・後輪のグリップやすべりなどを常に意識できるようになっていたのが幸いしたのでしょう。


 さておき、四輪の免許をとって2ヶ月たち、走行距離もようやく1000キロを超えました。休みの日にしか乗車していないため、あまり多くの距離は乗れていません。
まだ暗い早朝や、雨の日など、いろいろな状況での走行にも慣れてきたのですが、「危ない!」と思うようなことは四輪では経験してませんでした。
しかし、今日四輪で初めてヒヤリとしたのであります。


■お互いに死角
 ある交差点でトラックに続いて左折をした直後のことです。交差点の角にあるガソリンスタンド(左折後の私から見て右側)から、タクシーが突然目の前の飛び出して来ました。急ブレーキをかけて衝突は免れましたが、あと少し反応が遅ければ追突しているところでした。
信号待ちの乗用車(ボックスタイプ)が3台ほど停車していたため、タクシーからも私からも相手が見えない状態だったのです。
車が出入りするような施設が付近にある場合、今回のようなケースが発生する危険があります。今日はたまたま衝突にはいたりませんでしたが、理論的にはこれはまぎれもなく「事故」です。今後このようなことがないように、あらゆるケースを想定して運転するよう心がけたいと思います。

安全運転の条件その一
第一に必要なことは、周到な「知恵」に支えられた「企図」のもとに周囲の交通環境へ《注意》を向け、移動目的に必要な諸情報にあわせ、交通の場に潜む刻々の「危険」情報のすべてを交通環境から獲得しつつ運転することです。このとき、危険情報の「すべて」を獲得することが重要で、漏れのエラーがあれば状況判断に「見込み違い」を生じ、「安全」が損なわれ、不注意の責めを負うことになります。取り込まれ獲得される情報の範囲、枠組みはこの《注意》を向ける段階で決まります。

「運転と安全の論理」平尾收 p39

●参照書籍

運転と安全の論理―「見込み違い原因論」による事例解析 (住友海上福祉財団交通安全シリーズ)
運転と安全の論理―「見込み違い原因論」による事例解析 (住友海上福祉財団交通安全シリーズ)平尾 収

勁草書房 1995-04
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