PQ プロジェクト・マネジメントの探究

PQプロジェクト・マネジメントの探究
PQプロジェクト・マネジメントの探究G.リン・スニード ジョイス・ワイコフ フランクリン・コヴィー・ジャパン

キングベアー 2007-02
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 長大なガントチャートを使用した大がかりなプロジェクトではなく、主に個人や少人数のチームで行うような、ちっちゃいプロジェクトを管理する手法が書かれています。

 著者はフランクリンコビーの人ですので、フランクリンプランナーによるマネジメントに終始しています(もちろん他のシステム手帳にも十分応用できますが、綴じ手帳では無理でしょう)

 思わず膝を打つようなテクニックはありませんが、日々のルーチンや突発事項を処理しながらも、プロジェクトをしっかり遂行するための基本手法が網羅されています。
しかし、少し大がかりなプロジェクトになると、やはり専用のソフトウェア(MSプロジェクト)を使用するほうが、はるかに効率よく管理できるでしょう。

マインドマップ
 この本は2人の著者によるもので、そのうちの一人はマインドマッピングに関する著書も出しています。そのため、プロジェクト管理にマインドマップを活用する方法も書かれています。しかし、システム手帳のリフィルに手書きで描くことを前提にしており、ソフトウェアの利用は記載されていません。
一部のマインドマッピングソフトはMSプロジェクトと連携することもできますので、PCを常時使用可能な環境の人は戦略・戦術レベルはソフトウェアを使用し、戦闘(タスク遂行)レベルはシステム手帳やPDAを使用するようにした方がいいかと思います。


ファシリテーターへの言及なし
 チームや組織でプロジェクトを実行する場合、会議やミーティングは不可欠ですので、それらについても書かれています。しかし、なぜかファシリテーションについての言及がありません。この本の原書は1997年の発行ですので、前記のマインドマッピングソフトの言及が無いのはしかたないとしても、ファシリテーターを活用した効率的な会議の進め方が書かれていないのは意外に思いました。


■結論
 すでにシステム手帳やPDAを活用している人でも、プロジェクト管理の手法を応用することで、仕事やプライベートでの目標達成がより効率よく行えるようになると思います。ただし、そのような方にとってはこの本の半分はすでに分かりきったことかもしれません。購入はあくまで中身を見てから決めた方がいいでしょう。