iphoneのユーザーインターフェース

 まずは以下の動画を
http://www.youtube.com/watch?v=YgW7or1TuFk&mode=related&search=
 iphoneの発表からしばらくたちました。最初に見たときには全面液晶という点で、ちょうど10年前に発売されたパナソニックPHS端末「ピノキオ」を思い出したしだいです。もしくはモトローラのA1000(M1000)といったところでしょうか。
■文章入力での問題
 全面液晶というのは、広々した画面という良い面もあるのですが、入力系にやはり難ありなのですね。英語圏の場合、文章の入力では同一のキーを連続押下することは比較的少ないわけです。そのため、推測入力機能を併用すれば、ソフトウェアキーボードであってもそれなりに高速かつ快適な入力が行えます。
一方日本語ですが、仮名を入力後に漢字変換する場合、変換キー(スペースキーなど)を連打することが多いわけであります。たとえ推測変換機能を使っていたとしても、候補を選択するためにはある特定のキーを連打しなければなりません。
この「連打」という行為が、タッチパネルでソフトウェアキーボードを操作するにあたって、ハードウェアキーボードに大きく劣る点になります。タッチパネル操作ではボタン操作後にいったん画面から指(爪・スタイラス・箸・その他)を離す必要があります。一方ハードウェアキーボードの場合、該当のボタンにしっかりしたクリック感があれば、連打は非常に容易で、無駄に指を離す必要もありません。日本で販売するのであれば、日本語入力のインターフェースをどうするかが最も重要なポイントになるかと思います。

■指で操作するためのインターフェース
 冒頭の動画を見て思ったのが、これまでのタッチパネル式PDAとの大きな違いです。タッチパネルそのものは枯れた技術であり、タッチパネルを採用している他のデバイスと大きな違いはありません。しかし、その機能を最大限に生かすソフト面での作りには感嘆しました。
いままでのPDAは、スタイラスを使用することを前提にしてソフトを作っているため、画面に表示されているボタンが非常に小さかったりして、それが誤操作につながったりするわけです。もちろん、画面の面積は限られているため、ボタンをあまり大きくできない面もあるでしょう。しかし、「ここではそんなにちっちゃくせんでええやん」というところでも、ボタンを必要以上に小さく表示させているケースがままあります。こまかいデータを閲覧・修正・入力するのであれば、より多くのデータを画面に表示させる必要があるでしょうが、「電話をかける・電話を受ける」という状況であれば、必要なボタンや表示は限られるわけですから、それぞれの表示を最大限大きくすべきでしょう。表示の統一性にこだわりすぎて、または視認性や操作性に考えがおよばずに、結局はユーザーにとって使いにくいものになっていたりします。
一方iphoneの場合、「指の腹」で操作することを前提にソフトが作られています。最も驚いたのは、画像閲覧でのズーム操作です。これこそアップルの真骨頂というべきものでしょう。
 このあたりは、WM5系統のソフト屋さんもがんばって追いついて欲しいです(不必要なつまらん機能を増やして満足しないように希望します)