車でネコを轢きかける(インシデント)


●インシデント - Wikipedia
  http://goo.gl/HwmrnJ


 オートバイや自動車で走行中、危ないと思ったことはこれまで何度かありました。しかし今日ほどヤバイと思ったことはありません。


 今朝、いつもガソリンを入れているセルフスタンドに向かっているとき右手からネコが視界に入ってきました。ネコに気づいてブレーキを踏んだのですが、タイミングは左前輪でちょうど轢いてしまう状況。ハンドルをまっすぐに保持して衝撃に備えましたが何事も起こらず、ミラーを見ても後方にはネコの姿は確認できませんでした。その後同じ道を引き返してネコの姿を探しましたが見あたらず。どうやら轢かずにすんだようでした。


■状況の分析

 通勤以外で車に乗るときには、ダッシュボードにビデオカメラ(ビクター Everio GZ-E265)を設置してドライブレコーダー代わりに走行中の映像を録画しています。行ったことのない道を走るときにあとで道路状況などを確認できるよう記録するのが目的です。同時にGPSを利用した走行ログも記録しており、1秒ごとの走行速度も確認することが可能。それらの記録を使って、帰宅後にネコを轢きかけた映像とログを確認しました。

 ネコに気づいたのはネコが反対車線に入ってきたあたりだったのですが、なぜそこに来るまで気がつかなかったのかはインシデント発生時にはわかりませんでした。普段走行しているときには左右の脇道や建物の影などに車・自転車・歩行者の姿がないかを常時チェックしています。そのチェックからネコがもれてしまった理由は大人の膝くらいの高さがある植え込みにありました。映像ではその植え込みの死角部分からネコが全力疾走で道路へ飛び出してきてました。こちらをチラとも見ることなく、前方だけを見据えてまっしぐらに走るネコの姿。映像ではネコの姿が現れてからアクセルオフするまでの時間は0.8秒。その後ブレーキをかけているわけですが、GPSログを見ると1秒で速度が時速2キロ低下し、2秒で時速17キロ低下。早朝だったこともあり、後ろを走る車両がないことがわかっていたため躊躇無くブレーキングができていました。もし後ろを走る車両が車間距離をつめているなどの条件だった場合、追突される可能性を考えてブレーキングがわずかに遅れてネコを轢いていたことでしょう。それくらいギリギリの状況でした。

 あと重要なのはこのような場合にハンドルを切って避けないようにすること。左側に歩道の縁石があり、右側は対向車が前方からこちらへ向かっている状況でハンドルを切ればより重大な事故になります。前方や後方を走るドライバーが路上にあるゴミや動物の死骸を避けるためにハンドルを切って反対車線に飛び出すところをこれまでに何度か見たことがあります。公道でこのような運転をするドライバーは、ハンドルを切る前に対向車の有無を確認しているとは思えません。そのようなドライバーと正面衝突しないよう、対向車の急激な動きや路面状況も考慮して運転することが必要になります。


 今回は運良くネコを轢かずにすみました。車の運転というのは実に多くの状況を考慮しなければいけないものだと改めて認識した次第です。


●参照動画
  【ドラテク】 緊急回避テクニック
   http://www.youtube.com/watch?v=UihxWeQu81Q