バーダー・マインホフ 理想の果てに(2008年 ドイツ)


 しばらく前に、ケーブルテレビで放送されたものを何気なく録画。テーマがテーマだけにとりあえず録ってみただけでした。見るときにも「削除する前にちょっとだけ見ておこうか」といった感じで見始めたのですが、そのまま最後まで釘付けに。映画としてとてもいい出来で、当時のことを客観的に知るにはたいへん優れた作品だと思われます。


 結局は本編だけでは飽きたらずにDVDを購入。特典映像がいくつかあるのですが、その中で秀逸なのが41分にわたる原作者シュテファン・アウストのインタビューです。この映画は本編のみを下手に見ると、人によっては彼らに共感しかねない危険があります。しかし原作者のインタビューを見ることで、映画を変に誤解することなくより客観的に解釈することができます。


 この映画のようなドキュメンタリータッチの作品としては、フレデリック・フォーサイス原作の「ジャッカルの日」があります。ただ、ジャッカルの日はBGMがほぼ皆無なのに対し、この映画はBGMをかなり重視しています。安易なはめ込みBGMではなく、そのシーンに応じた曲をきちんと作曲しているのは高く評価できます。


バーダー・マインホフ 理想の果てに [DVD]
バーダー・マインホフ 理想の果てに [DVD]
Happinet(SB)(D) 2010-09-03
売り上げランキング : 13177


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


今日の動画
  S.A.S.(Special Air Service)
   http://www.youtube.com/watch?v=dmOa3G640-A

 ドイツ赤軍が起こしたルフトハンザ機のハイジャック事件の解決には、ドイツの対テロ特殊部隊GSG-9だけでなく、イギリス陸軍のSAS隊員2名が参加していました。このとき、SASが開発したばかりの特殊閃光手榴弾が初めて実戦に投入されたのです。上記の動画でも閃光手榴弾を使っているシーンが出てきます。