入る前に抜け道があるかを確認すべし

 今日は久しぶりに袋ファイルを作成しました。といっても見出し枠を描くための定規をあてて、くりぬかれた部分にそってサインペンで線を引くだけ。1枚10秒ほどしかかかりませんので、20枚作っても3,4分の作業です。
アナログ(質量を持つ物体)に関しては、袋ファイルが最終的に格納される場所になっていますので、ほとんどのものはかなりの短時間で探し出すことが可能です。


 一方デジタル情報に関してですが、一つのシステムにすべてを収めることは事実上不可能になってきました。自分が遭遇した事象を文章にして記録するのであれば、テキストファイルを作成できるハードとソフトがあれば事足ります。この手の情報を記録するための媒体としては、未だにHP200LX+VZエディタ+ATOK8の組み合わせに勝るものはありません(私にとって)。まだまだこの体制は続いていくはずです。
しかしながら、ウェブページにある、図・写真・表などが入り交じった情報をメモる場合、HP200LXではあきらかに力不足です(手間をかければ可能でも実用的ではない)
かといって自宅で使っているパソコン本体にそれらの情報を蓄積していくと、外出先でその情報を検索・閲覧するためには都度パソコンを持ち歩くか、リモートアクセス可能な状態にしなければなりません。それが不可能な場合、PDAやスマートフォンにパソコンの情報を同期させて持ち出すことになります。しかし頻繁に同期が必要なことと、両方でデータの修正を行った場合にはデータの消失や不整合が発生することも考えられます。


これらを解決するものとして、ウェブ上に情報を蓄積する方法があります。「Googleノートブック」「Yahoo!ノートパッド」「Evernote」などです。
これまであまり活用してこなかったのですが、本格的に使っていこうと考えて、いろいろ検討してみました。そこで一番重要だと思ったのが「入る前に抜け道があるかを確認すべし」ということです。


昔見たロバート・デ・ニーロ主演の映画「RONIN」の冒頭でこの概念が提示されています。やたらと用心深く、何をするにもかなり先のことまで考えて行動する主人公にとても感心しました。この行動様式を用いてウェブ上での情報蓄積を考えると、まっさきに考えるべきは「エクスポート」の形式になるわけです。試しにEvernoteでテキスト形式のエクスポートを実行してみたところ、各情報は「---------------------------------------------------」で区切られるだけで、Tagや記録日時などはすべて除外されています。htmlでのエクスポートも同じような状況。これはエクスポート機能とはとても呼べないレベルです。プレーンテキストの出口がないことは、そこに入るにはかなり不安があります。情報蓄積型のウェブサービスが最初の段階で必ず備えておくべき機能が「エクスポート」だと思うのです。開始当初からこの機能が実装されていないサービスには、安心して情報を蓄積していくことはできません(独自形式のバックアップではいざというとき役に立ちません)。
これらのことを踏まえて、最適なサービスを使い始めるようにしたいものです。


■参照動画
 Car Chase From Ronin - B [HD]
  http://www.youtube.com/watch?v=HPI5-TSdC9w
 この映画ではひじょうに迫力のあるカーチェイスがけっこう出てきます。たいていの映画は撮影用に前輪を持ち上げた車両に俳優を乗せ、運転しているフリだけさせるのが普通です。しかしこの映画では実際に俳優が運転しているシーンを多用しています。そのため加速減速や横Gでの体の揺れがそのまま映像に現れ、見ていて違和感がありません。エンジン音なども実際に走っているときの音を収録しているため、すごく迫力があります。