Linux 「ubuntu」インストール

 8年ほど前にLinuxを導入しようとしたことがあったのですが、そのときは使いこなすことができずに断念しました。

その後UNIX/Linux系統のOSに関してはまったくさわることもなかったのですが、先日本屋でふと見かけたLinux雑誌に掲載されていた「ubuntu」を使ってみることにしました。

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 早速その雑誌を購入して帰宅後、まずはCD−ROMブートをしてみます。操作性はマイクロソフトのウィンドウズとそれほど変わりはありません。日本語入力もOKなので、本格的に使ってみることに。

まず考えたのがUSBメモリーにインストールして、どのPCでも同じubuntuが使えるようにする方法。
さっそく雑誌の説明とネットでの情報をもとにして、レッツノートR3に1GBのUSBメモリを差してインストールしてみます。終了後に再起動して、正常に起動することを確認。
その後WindowsXPを起動しようとしますが起動できません。おかしいと思いながらCドライブを確認したところ、まるまるLinucのファイルシステムになっていました。そう、USBメモリをフォーマットするつもりで、Cドライブをまるまるフォーマットしてしまったのです。ついでにDドライブまでフォーマットしてしまったようで、XPの再セットアップをするはめになりました。


こうなってしまった以上、ふつうにマルチブート環境にしてしまおうと、CドライブにXP、Dドライブにubuntuをインストールすることに決定。

 XPをリカバリ後に、10GBの容量があるDドライブにubuntuをインストール。R3の場合はCドライブとDドライブ以外に、リカバリ用の領域が3GB分あります。Windows環境ではデフォルトでその領域は不可視になっているので問題ないのですが、ubuntuインストールで行う操作のときにはその領域もさわれてしまうので、各領域の設定のときにいじってしまわないように気をつけなければいけません。

慎重に確認しながらようやくインストールが終了。再起動してBIOS読み込み後にubuntuとXPの起動選択画面が出るのを確認。両OSとも正常に起動できるようになりました。



■XPの環境構築
 前回の再セットアップのときもなるべくシンプルな環境にしておくことを心がけたのですが、使い続けるうちに非常にたくさんのソフトがインストールされた、とっても重い状態になってしまいました。

 今回こそはシンプルな状態を保とうと思い、以下の方針を決めました。

(1)ネット関連はネット上にデータを置く。
 メーラーについてはPCにインストールしたものではなく、Gmailに集約。ケータイ、PDA、PCいずれも同じ環境にアクセスして読み書きをすることで、データが分散したりしないようにしておきます。
 ブラウザについてはIEとFirefoxを利用。IEでないと動作しないサイト以外はFirefoxを常用。ブックマークに関しては同期をとるようにしておき、定期的にブックマークをエクスポートして、ネット上へ退避させておきます。
 以上の方針にしておけば、R3に問題があった場合も他のPCで同じネット環境を使用できます。


(2)MSオフィス
 以前2003から2007へとバージョンアップしたところ、palmとの連携に支障をきたしました。palmで使用している「DocumentsToGo」とのシンクロができなくなってしまったのです。そのため今回はPC側はオフィス2003にしておき、palmとの連携を優先させることにしました。



■ubuntu環境構築
 通常通りインストールが終わった状態でも十分使えるのですが、必要なものがあればかなり多くのソフトが追加でインストール可能です。
特に動画関連ではいくつか追加でインストールしておくと、ほとんどどのような形式の動画ファイルでも再生可能になります。


 日本語入力に関しては、「ATOK X3」ダウンロード版をネットで購入。ubuntuへのインストールはジャストシステムのHPに掲載されてある手順通りに行う必要があります。結構面倒なコマンド入力も必要なので少し手間がかかります。
追加の辞書ファイルについても一部は完全対応ではないようなので、どうしても使いたい辞書ファイルがあるのであれば、使えるかどうかをジャストシステムのHPで確認しておく必要があるでしょう。

「ATOK X3」はLinux用ですが、Windows版の「ATOK2007」と同等の製品になっています。WindowsでATOKを使っているひとにとっては、違和感なく使うことができると思います。


■ubuntu 「CompizFusion」
 Windows Vistaに搭載された3DデスクトップのAeroですが、当初は「こんなん、いらへんわ」とあまり評価をしていませんでした。しかし、いくつものウィンドを開いている場合、どのウィンドウが目的のものであるかをタスクバーのみで判断することは結構時間がかかります。そういうときは、Aeroのような機能が使えた方がやはり効率的です。


 レッツノートR3のスペック(1.1GHz 756MB)ではVistaをインストールしても満足に動かないでしょう。ところがubuntuでは、VistaのAeroを遙かにしのぐ3Dデスクトップ環境が、R3でも結構軽快に動いてくれるのであります。


●参照URL
  Compiz Fusion: A Quick Demonstration http://jp.youtube.com/watch?v=E4Fbk52Mk1w&feature=related
  Compiz Fusion @ Ubuntu Feisty Fawn  http://jp.youtube.com/watch?v=bdUaKevwWs0
  Compiz Fusion Ubuntu Gutsy 7.10 Cool Effects http://jp.youtube.com/watch?v=bvnQE1EAEZY&feature=related


パソコンのデスクトップカスタマイズを面白いと感じたことはこれまでなかったのですが、「CompizFusion」ではPDAのカスタマイズ並の楽しさが味わえます。
この機能の基本にあるのは、UNIX/Linux系統のOSでは定番の、バーチャルデスクトップです。この機能がマイクロソフトのWindowsで標準搭載されていないのは、OSとしてなんともお粗末ではないかと今更ながらに感じます。


ubuntuをインストールしてからは、パソコン利用時間の9割以上がubuntuになってしまいました。どうしてもWindowsでないとだめな場合のみ、しかたなく切り替えるような状態。
学校や役所などではLinuxを導入するところも増えてきたようですし、MacOS XはUNIXベースのOSとなっています。
そろそろマイクロソフトも退場していただく方向で地球が回ってもいいころではないかと感じる今日この頃なのであります。