システム手帳ブーム

 11/10に「第一次システム手帳ブーム」について書きました。1984年秋の、ファイロファックスの日本上陸から始まったブームを「第一次」として書いたのですが、私に事実誤認があったようです。実際のところ、そのときのブームは「第二次」と呼ぶべきものだったようです。
それでは本当の「第一次システム手帳ブーム」とはいつだったのでしょうか?


それは1968年に発売が開始された「システムダイアリー」によるものだったようです。「ビジネス・ライフが一変する タイムシステムの上手な使い方」(1987年刊 現在絶版)によると、システムダイアリーが発売された翌年(1969年)に、梅棹忠夫氏が「知的生産の技術」を出版して情報整理学がブーム化したこともあいまって、かなり多くビジネスパーソンがシステムダイアリーを購入したと書いてあります。ただ、使いこなせずに挫折してしまった人も多かったようで、そのあたりの状況は「第二次システム手帳ブーム」や、現在の「手帳ブーム」も同じことが言えるかもしれません。
 特に現在の手帳ブームは、手帳メーカーや著名な会社経営者が、自分の方法論と手帳をセットにした、ある意味「既製服」みたいなところがあるので、適当に手を抜きながら活用するほうが長続きするのではないかと思います。自分に合わないと思ったら、その時点でどこに問題があるのかを洗い出し、それらの問題が発生しない他の手帳なり、使い方に変更するべきです。
 手帳ブームにあやかって、さまざまな出版社が手帳本を出版していますが、手帳ユーザーにとっては非常にいいことだと思います。1冊につき、たった一つでも自分の手帳術に取り入れる価値のあるテクニックがあるのなら、それで十分もとがとれると思うからです。それらの手帳本の多くは、10年後にはほとんど絶版になっていると思いますので、時間をおいてから古本屋で買っておくことをおすすめします。