伊能忠敬の日本地図展

http://www.city.kobe.jp/cityoffice/57/museum/main.html
【場所】神戸市立博物館
【期間】4月17日(土)〜5月23日(日)

■測量に使った道具を見たい
先日NHKのローカルニュースでこの日本地図展のことを知りました。忠敬が作成した地図そのものよりも、どのような道具を使ってどのように測量をしていたのかに以前から興味があったので、今日行ってきました。

■アクセス
JR三ノ宮駅にて下車。西側の改札から出て、南へと向かいます。途中au A5502KのEZナビウォークで神戸市立博物館を検索。いつもなら音声案内のガイダンスが聞こえるはずが無言です。確認するとマナーモードのままでした。この場合、いったんナビを終了させてからマナーモードを解除し、ナビ検索をやり直さなければなりません。EZナビウォークのような外部アプリからでも、マナーモードOFF/ONを切替えできるようにしてほしいです。
気を取り直してイヤホンマイクを通してガイダンスを受けながら博物館に向かいます。広い通りなどで反対側に横断する場合も、きちんとナビゲートしてくれます。博物館の入り口は東に面しているのですが、入り口まで正確にナビしてくれました。

ミュージアムカード
今回の催しは、当日券が1000円です。今後の博物館の展示予定を見ると面白そうなものもあるようなので、1年間何回でも入ることのできる「ミュージアムカード」を2000円で作ってもらいました。1000円の催しなら、年に2回行けば元がとれます。

■多くの人の協力
さて、肝心の地図展です。
忠敬の測量の話は、おおまかな概要を本で少し読んだ程度の知識しかありませんでした。自分が描いていたイメージとしては、せいぜい4,5人のチームだけで測量を行っていくというものでした。しかし実際は、地元の人たちの協力も含めると、かなり多くの人々がかかわっていたことが分かりました。
引き出しの付いた折りたたみ式の机まで使用していたのには驚きました。

■愚直者は組織の宝
忠敬をモデルにした「四千万歩の男」を書いた井上ひさしが、忠敬を「愚直」と評しています。
忠敬が用いた測量法は、当時では特別なものでは無く、違ったことと言えば天体観測により位置特定の精度を上げていたことくらいだそうです。道具や手法が整っているのであれば、あとは「やるかやらないか」だけです。一,二年くらいなら普通の人でもなんとか続けられるかもしれませんが、十六年もの間この作業を続けられたというのはまさに「愚直」という言葉がぴったりです。

■日記
測量地図だけでなく、忠敬は51冊もの日記を書き残しています。天気や日々の出来事などを書き残しており、その几帳面さがここからもうかがえます。
ただ、日記を書くという習慣は、当時の日本ではそれはど珍しいことでは無く、「時刻入り」の日記が残っていることも珍しくないです(もちろん時刻は「丑(うし)三つ時」のような表現)
ひょっとすると「几帳面」というのは、多くの日本人が持っている資質なのかもしれません。

■総括
ショーケース内に展示されている地図を見る場合は、40cmくらいから焦点の合う単眼鏡などがある方がいいかもしれません。
展示物の性格上、ひとつひとつをじっくり見ていくため、結構時間がかかります。3F→2F→1Fと見ていくのですが、かなり疲れました。トータル二時間弱くらいはかかったです。

最後にミュージアムショップで「アメリカにあった伊能大図とフランスの伊能中図」(2500円)を購入。地図の写真は多いですが、測量器具の写真がないのが残念でした。