NHKスペシャル 首都水没


 昨年2010年に放送された番組。NHKオンデマンドの特選ライブラリーに入っている番組です。本来先月末で配信期間が終了するところが、2012年3月3日まで期間延長になりました。大阪でも先日水害が発生しましたが、都市がいかに大きな脆弱性を抱えているかがこの番組を見るとよくわかります。


●NHKスペシャル 首都水没  https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2010022766SA000/


いつものようにメモを取りながら視聴しました。全部載せるのはちょっと問題がありそうなので、メモの一部を掲載します。



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2011/08/18(19:43:57)
首都水没 NHKスペシャル 2010年


内水はんらん 下水道から一気に水があふれ出してくる。


東京では1時間50mmまでは処理できるように下水道はなっている。
最近は能力の倍以上の雨が降るようになってきている。

もともと河が流れていた住宅地は水が集まりやすい地形になっている。

早稲田大学 関根正人教授。
東京では水害への対策が十分取られないまま開発が進んできた。地震や火災のような対策は、水害に関しては不十分。


関西大学 石垣泰輔教授
水の流れを研究。
地下1Fショッピングモール 地下2F駐車場 地下3F地下鉄の構造。
最初の15分は徐々に増えるが、ある時点から急激に水位が上がる。

階段から流れ落ちる水の水位はおよそ40cm。


入口は止水板でとめるが、さまざまな侵入ルートから入っているのでふさぎきれない。
水が地下に流れ込んできたのを見た時点ですぐに地上に避難しないと脱出できない。


■巨大台風による大雨
関西大学 河田恵昭教授。首都水没の報告書をまとめた。

カスリーン台風と同じくらいの雨。3日間で320mmを想定。

利根川と荒川の堤防が決壊。

秒速1.5mの速さで町中を流れる。水位が60cmを超えると車が流される。
地下鉄にも流れ込み、地上より速く水が流れていく。

駅が次々に水没。他の路線へも広がっていく。
24時間で97の駅が浸水。地下鉄は数ヶ月麻痺するおそれ。

640平方キロが水没。都心部も水没。


堤防は水があふれなくても決壊する可能性がある。堤防の内部に砂の層があり、その部分から水が噴き出してさらに上部が一度に押し流される。

中央大学 山田正教授。
浸透流。水位が高くなくても長時間一定の水位が続くと決壊の恐れ。


長いところでは2週間以上水が引かない。
ワーストケース
死者6300人
孤立110万人


アメリカでは広域避難はすでに実現されている。
2008年 FEMAは広域避難をハリケーン上陸の12時間前に完了させた。
2日前に避難バス。高速道路をすべて一方通行に。

日本では広域避難はまったくできていない。内閣府はあくまで情報を自治体に伝えるだけ。広域避難の計画を作るための支援をするだけというスタンスのまま。



今日の動画
  ●Metallica - One  http://www.youtube.com/watch?v=EzgGTTtR0kc&feature=related