ダメ犬グー


 先日スティーヴン・キングの「セル」を読んでから、キング作品すべてを読もうと思い立ちました。ちなみに現在読んでいるのは「ドリームキャッチャー1」。読むのがあまり速くないので、数年をかけて全作品を読むことになるでしょう。


私は図書館で本を借りるということは全くしません(図書館警察が怖いわけではありません)。そのためキングの全作品を買うことになるのですが、以前大量の本を処分したとき手元に残していたキング作品は数冊のみでしたので、購入するのもかなりの冊数になります。
特定の作家の作品を大量購入する場合はもちろん古書店からがもっとも効率がいいです。値段は1冊105円を目標とします。そうなると必然的にアマゾンマーケットプレイスからの購入は後回しになります。
まず付近の古本チェーンで105円のものを購入。その後イーブックオフのサイトで同じく105円のものを購入。購入したものはすべてリストアップしておき、いつでも参照できるようにしておきます。私の場合はTreo680のメモに入力。追加購入するたびにメモに追記しておきGメールで自分宛に送信。そうすることで端末に依存することなくリストを参照できるようにしておけます。

一部の海外作家と違いキングの場合は入手困難となる作品はまずありませんので、いかに安く全作品をそろえるかが当面の目標です。



■実物の重要性
 前振りが長くなりましたがここからが本題です。購入する本が決まっている場合には上記のような買い方でいいのですが、ひとつ問題があります。この方法では一種の視野狭窄状態となり、本来なら優先して読むべき本になかなか出会うことができなくなるのです。
そのような状態に陥らないよう定期的に行っているのが、書店や古書店などですみからすみまで一通り書棚を見て回ること。本来自分には興味のない本の背表紙や表紙などを見ていき、ちょっとでも興味が湧いたら手にとって中身を見てみる。一見時間の無駄のようですが、半ば強制的にでも行うことで思いがけずいい本と出会うことが可能になります。


今日その方法で購入したのが標題の「ダメ犬グー」でした。キングのローズマダー下巻のみを買うつもりで手にしたまま、普段はあまり見ない文庫本の棚を見ているとき、「ダメ犬」の文字が目にとまりました。「ダメ犬?あー、ダメと言いながらも飼い犬を溺愛している人の自分の犬自慢かな?」と思いつつ本を取ります。ほぼ全ページが薄い黄色という変わった本で、ヘタうまな感じのイラストと短い文章で構成されています。「なんや、中身がスカスカやなあ」というのが第一印象。パラパラとページをめくって目を通しているうちに「これはヤバい。こんなところで泣くわけにはいかんわ」と、そのままレジへと向かったのです。

帰宅後にすぐ読み始めて三十分ほどで読了。文字が少ないので本来ならもっと速く読めるのでしょうが、後半からは涙なしにはとても読めません。涙が出るほどの本はなかなかないと思いますが、この本はその数少ない一冊といえるでしょう。


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