京都大学「湯川記念室」を見学に行く

 「電脳システム手帳」に、故湯川秀樹博士がナラコムに出した、システムダイアリーの注文ハガキが掲載されています。「同姓同名の別人とちゃうん?」と、少し疑念を持っておりました。
今日は、本当なら別の用事を片付ける予定だったのですが、朝食が終わってからネットサーフィンをしていたところ、「湯川記念室」の記事を発見。土日は休みとのことで、「今日しかない!」と急遽予定を変更して京大まで真実を確認しに行くことにしました。
まずはどの交通機関で行くかを検討。JRで京都駅までは決定しましたが、京大までのルートが問題。京大の最寄り駅は、京阪電車出町柳駅です。しかし、JR京都駅から京阪への乗り継ぎはけっこう歩くことになるので面倒。出町柳から京大までもちょっと距離があります。
そこで、レンタルサイクルを借りることに決定。ここまで決めて、家を飛び出しました。

※以下の文章は、行き帰りの電車内でHP200LXに入力したものをそのままコピーしたものです。書き直しが面倒なのでそのまま記載します。

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05-12-09 金 晴れ 有休
湯川秀樹が本当にSDを使っていたのかを確認したいので、京大の湯川記念館へ行くことにする。
HPからパームへと、Handstoryで情報切りだし。

09:12 自宅出発

マスクを忘れた。マスクは冬場には絶対必要。今後も平日に京都へ行くことがあると思うので、装備リストにつけ加える必要がある。

■行動記録の方法について
 はじめはモールスキンで時系列にしようかと思ったが、電車内ではゆれて書きづらいし、それ以外のところでも少し面倒なところがある。
座れる環境があれば200LXが一番いいが、移動中にちょっとメモするような使い方はLXではやりづらい。入力内容の流用という点ではLXが最も無駄がないため、最終的なストック情報として位置づけることにしよう。

今更ながらに思うが、文章入力での200LXの快適さはどうだろう。パームで折り畳みキーボードを出すのは非常に恥ずかしく思えるが、LXならそんなことは無い。しかも安定している。フリーズの心配もないし、瞬時にレジュームしてくれるので、降りるぎりぎりまで入力を続けることができる。
入力時の音がほとんどしないのもいい。ノートPCの場合、それなりのキー入力音がしてしまうが、LXの場合は停車中に静まり返った時以外はまず回りには聞こえない。


飲み物も忘れた。のどを潤すものがないと、風邪のウィルスに感染しやすくなる。
となりの女性が最悪。パンを食べ終わったと思ったら、鼻をかんで、完全に風邪の症状と思われるせきをしだした。


■今回の京都行きの目的
(1)湯川秀樹は本当にSDを使っていたのか
 「電脳システム手帳」に故湯川秀樹博士によるSD注文はがきが記載されているが、実際に博士はSDをどのように使っていたのか?
湯川記念館には博士が使用していたノート類があるようなので、そのなかにSDが含まれているか確認したい

(2)枕元に置いていたメモ帳はSDだったのか
 夜中にアイデアを思いついたとき、寝床でもメモを書き付けることができるように枕元にメモ帳を置いていたとされているが、そのメモ帳はSDだったのか

(3)ノートの取り方は
 計算式などはともかく、考えをまとめるための記述はマインドマッピングのような書き方だったのか

(4)書籍や雑誌への書き込み方法
 書き込みの方法と、ふせんの使い方、インデックスの付け方など


■京都
09:54 京都駅到着
トイレの場所がわかりにくすぎ。そのうえ少ないし、狭すぎる。誰の設計か確認すること。
10:01 M1000バッテリ切れ。予備と交換してレンタルサイクル店へ電話する。
各種類がまだ借りられるとのこと。

10:05 駅を出てレンタルサイクル店へ向かう
途中コンビニで、電解質ドリンクとおやつを買う。

10:13 店に到着
店の入口左に受け付け台があり、そこに並ぶようになっている。先に若い女性2人連れがいて少し待つ。レンタル規約と住所氏名を記入する用紙を渡される。その後レンタルする自転車の種類を選択。
MTBを選ぶ。1日1500円。盗難保険などオプションについては説明されず。ヘルメットも200円で借りられる模様。

10:19 出発。ギアがかなり高い設定のまま。サドルが少し低い。フロントブレーキのアジャスタがゆるんでいた。

10:35 五条通
10:42 四条通

11:08 京都大学に到着。
門を入っていって50mくらいのところ、左側にMTBを止める。ロックが短すぎて、ホイールとフレームを同時にはロックできず。リアホイールのみにかける。

11:18 湯川記念館に到着。建物に入ってすぐ右手の総務部の人に、見学に来たことを伝える。女性事務員と建物奥にある記念室へ行き、かぎがかかっている部屋を開けてもらう。

 思ったより部屋は狭い。手書きのノート類も非常に少ない。しかし筆跡を見ると、SD注文ハガキに書いてあるものと同じ。すこし丸字っぽい筆跡。
 本棚は洋書が6割くらい。やはり物理学関係の学術書が多い。
目に付いたジャンルとしては、創造性に関する書籍が25冊ほど。アーサーケストラーの著書もあった(翻訳)
原爆関連の書物も目についた。

記念館の見学時間 昼休みの12:00〜13:00は見学不可。気をつけること。
11:45 見学終了。パンフレットもらうの忘れた。

総務の部屋へ行って、鍵をあけてくれた女性事務員に見学が終わったことを告げる。そのまま帰る。

トイレに行きたかったので、理学部の建物へ入ろうとしたがやめる。

11:53 京大出発
12:08 鴨川河川敷で休憩
12:18 休憩終了し出発

12:48 レンタルサイクル店へ到着。
12:50 アンケート用紙渡して返却終了。

12:57 京都駅到着
13:03 乗車
電車内で、モールスキンに記入していた行動記録を、200LXへ入力する。
イヤーウィスパーを持っていて正解。非常にうるさい女性2人がいて、でっかい声で延々と話している。ケータイを使う男も2人いた。電車の運転は最低レベル。

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結論としては、
 ・湯川博士はシステムダイアリーの注文をハガキで行ったことがある
 ・どの程度のユーザーだったかは、湯川記念室の資料だけでは判断できない
 ・システムダイアリーが発売されたのは、湯川博士が定年退職して京大名誉教授になってからのこと
 ・ノートの取り方は、ごく普通のものだった模様
 もっと多くのノート・メモ類の展示を期待していたので、ちょっとがっかりでした。蔵書については非常に参考になりました。創造性に関する蔵書は、現在ほぼ全部が絶版になっています。博士自身の創造性をのばすためというよりも、教育者として、いかに学生・後進の研究者の能力を伸ばすかに心を砕いておられたのではないかと思います。

●参考URL
 京都新聞記事 http://www.kyoto-np.co.jp/kp/koto/yorimichi/yori26.html
 ナラコム   http://www.sd-naracom.com/
●参考書籍

電脳システム手帳―システム・ダイアリー入門
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