ICレコーダー

先日、父の手術の際ICレコーダーを久しぶりに使いました。
現在使用しているソニー「ICD−R100」ですが、もう5年くらい前に買ったものです。その操作性や、こまかい部分の作り込みは「さすが」というしかありません。まさに「神は細部に宿る」といったところです。
それに比べると、現在のソニーのラインナップはその細かい部分が全くだめです。その違いはひとえに、ユーザーの立場で開発をしたかどうかにあると思います。

さて、現在使っているICD−R100ですが、ひとつだけ致命的な問題点があります。PCと接続して音声データを転送するためのコネクタが本体に装備されているのですが、実は肝心の接続ケーブルが手に入らないのです。PCに録音した音声を記録するには、アナログの音声ケーブルを使い、レコーダーのヘッドホン端子とPCのマイク端子を接続して、再生しながら録音しなければなりません。これには時間がかかります。
そこで最近、新しいICレコーダーを購入するべく検討を始めました。

■録れてる?録れてない?どっちやねん
ICレコーダーを使うシチュエーションは様々で、人それぞれです。テーブルに置いて使う人もあれば、手に握った状態で使う人もいます。私の場合は、背広の胸ポケットに入れて使うか、ベルトケースに入れたまま使用するかのどちらかです。そのような使い方の場合、録音ボタンがレコーダーの側面、しかも上の方についている必要があります。前面に録音ボタンがあるタイプは当然却下です。
次に、録音中になっていることが、明確に識別できる必要があります。録音しているつもりが実は停止状態だった、なんてことは避けなければなりません。この条件にもっともあてはまるレコーダーが、東芝「VOICE BAR DMR−3500PS」でした。現在販売されているICレコーダーの中で、これだけが録音スイッチを「スライド式」にしています。通常は録音スイッチは下側に固定されいて、録音時に上側にスライドします。これなら手探りでも録音状態になっているかが明確にわかります。ホールドスイッチを「ホールド」側にしておけば、録音スイッチ以外のボタン操作を受け付けませんので、誤って録音状態が解除される心配もありません。
ほとんどこれを買うことに決めて、梅田のヨドバシカメラに行きました。そこで致命的な問題点が発覚したのです。
■怒濤の録音テスト
売り場に到着して、東芝「VOICE BAR DMR−3500PS」を手にします。録音スイッチは「もう少し軽く切り替わる方がいいかな」という程度でこれといった問題はありません。ところが、実際に録音した音声を再生して候補から外すことにしました。
いつも使っているソニーのイヤーレシーバーを使用して、テスト録音した音声を聞いてみたところ、レコーダー本体を手で触る時の音が非常に大きく録音されているではないですか。これでは、胸ポケットに入れた状態で動いたりすると、ポケットとレコーダがこすれる音をひろってしまい、「ガサゴソ」とノイズが入った状態になってしまいます。何とももったいないですが、録音品質を無視するわけには行きません。

オリンパス Voice Trek DM−30
背広の胸ポケットに入り、側面上部に録音ボタンがあり、上部に録音中のランプがついている。これらを満たす条件のものはいくつかありましたが、その中でオリンパスのこの機種に絞りました。
録音・再生テストもしましたが、筐体を爪でたたきながら録音しても、それほど大きく録音はされません。これならポケットに入れていても「ガサゴソ」音はひどくはならないでしょう。
あとはいつどこで買うかだけです。それに、ベルトに装着するためのケースも用意しなければなりません。
購入したらまたインプレを書くことにします。